「遺書」「エンディングノート」「遺言書」の違い

「遺書」「エンディングノート」「遺言書」の違いとは

こんにちは。終活カウンセラー1級の林太郎です。

テレビのディレクターをしたり、終活ビデオを作ったり、個人や企業のブランディングの相談に乗ったりしています。

今回は、「遺書」「エンディングノート」「遺言書」の違いについてお話しします。

まず、この3つの共通点は、自分の意思や連絡事項を書面に書き残すというものです。

「遺書」「エンディングノート」「遺言書」それぞれ、用途によって使い分ける必要があります。

「遺書」

これから訪れる死を前にして、遺族や友人などに対する自分の気持ちやメッセージを手紙のようにして書き残した書面です。決まったルールなどはないので、どんな紙に、何を書いても自由です。相続や葬儀などの希望を書くこともできます。

「エンディングノート」

家族やお世話になった人へのメッセージ、相続、遺産分配、葬儀などに関する希望、自分の人生などを一冊のノートにまとめたものです。

「遺言書」

相続において重要となります。内容としては、2つあり、

①親族への遺産配分などの財産関係に関する内容

②婚外子や未成年のこの後見人を誰にするかなどの身分関係に関する内容

これらの相続に関する要望を残せます。遺書やエンディングノートと違いただのお願い・希望ではなく、法的な力を持っています。上の2つ以外の内容以外では、法的な拘束力がありません。法的な効力を発揮する具体例としては、遺贈・寄付・遺産分配の指定・遺言執行者の指定・子供の認知・後見人の指定・墓守の指定などになります。

「家族仲良くするように」とか「葬儀はこのようにしてほしい」と書いてもいいのですが、法的な拘束力はありません。しかし、家族へのメッセージを書いておけば、事実上、家族がしたがってくれる可能性もありますので、揉める可能性を少しでも減らすためには書いておくこともいいと思います。法的な拘束力を持たせる書き方もありますので、そこら辺は遺言書を書くときに専門家にご相談ください。

「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があり、決められた通りの書式や条件で書かないと無効になってしまいます。

遺言書は死ぬ直前に書くものではなく、元気なうちに書いておくものです。自分の財産の処分に関する意思表示なので、判断能力があるうちにしか書くことはできません。

財産が少ないから揉めないだろうというほど、注意が必要です。

平成30年の違法統計によると、遺産額5000万円以下の裁判所での紛争は76%。1000万円以下の場合でも33%が紛争となっており、

遺産額が少ないほど争族になっていると言われています。

遺言があったほうが望ましいケースとして、以下が挙げられます。

①相続人に高齢者が多い、遠くに住んでいる

遺産分割協議をするためには、全ての相続人から実印で押印をしてもらい印鑑証明をもらう必要があります。面倒な手続きを省略するためにも、遺言を書いていた方がいいのかもしれません。

②特定の人に多く遺産をあげたい

元々相続を受けられる人は法律で決まっていて、その割合も決まっているので、誰かを特別に扱うためには遺言が必要になります。

③相続人がいない

相続する人がいない場合は、財産は全て国のものとなります。お世話になった人や、公益団体に寄付をしたい方は遺言が必要になります。

遺言書の作成は、弁護士や行政書士、司法書士が行ってくれます。

相続紛争の解決は弁護士しかできないため、終活カウンセラー協会では、遺言作成や相続紛争を多く扱っている弁護士にお願いするのを推奨しています。

簡単ではありますが、「遺書」「エンディングノート」「遺言書」について、書いてみました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。

林太郎でした。

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